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相続登記は、任意か?強制か?いよいよ相続登記が義務化されます!

いよいよ相続登記が義務化強制化されてしまいます!!

不動産登記の登記簿をご覧になったことがあるでしょうか?

上の方は「表題部」、下の方は「権利部」という名で区分けされています。

「表題部」というのは、土地や建物の物理的状況を登記する部分であり、例えば所在や面積などが記録されています。これに対し「権利部」は、土地や建物の権利関係を登記する部分であり、所有権とその他の権利とに区別して記録されています。相続登記はこの「権利部」でなされる手続きです

 

これまでも不動産登記は全く任意の自由だったわけではなく、固定資産税に直結する表題部に限ってのみ義務とされ、権利部は任意でした。もっとも権利部が任意とはいえ、不動産は高価ですから、その購入に当たってローンを組むことが多く、ローンを貸し付けた金融機関は抵当権などの担保を求めます。したがって不動産の売買を例に見ると、金融機関に担保権を設定するため、不動産の名義変更を行わざるを得ませんから、特に登記を義務付ける必要性はないかに思えます

 

しかし問題は相続があったときなのです。相続は不動産所有者の死亡という事実によって当然生ずるものですから、売買のようにローンを組んでまで代金を支払う必要がありません。ついつい相続の名義変更が遅れがちになるのはこのためです。しかも超高齢社会の今、不動産所有者が次々に亡くなる事態に直面しています。一代の相続登記をするのですら大変なのに、それをしないでいる間に、次の相続が発生し、また更に相続が発生しということもざらにある話です。このようにネズミ算式に相続人が出現する状態になりますと、もう一体誰が手続きを行えばいいのか分からなくなり、ますます相続登記が放置される原因となっていきます。

 

名義変更が放置された不動産は、金融機関のために担保権を設定することや、利用者のために利用権限を設定することができませんから、不動産の利用価値がグーンと下がります。利用価値が下がるだけなら所有者だけの問題で済むかもしれませんが、荒れ地になったり、廃墟になったりすれば、周辺環境や防犯への悪影響も懸念されます

 

そこで団塊の世代が一気にお亡くなりになろうとしている今、これまで全くの任意であった相続登記を強制のものとすることに法改正がなされたのです!!具体的には、令和6年4月1日から始まります。ぜひとも下記の一覧表で権利部登記の義務化について整理しておきましょう。

 

<登記義務化の一覧表>

強制される登記 処罰条件 最高罰則
相続・遺贈による所有権移転登記 相続を知って3年以内に登記をしないこと 10万円
所有権登記名義人住所・氏名変更登記 住所・氏名を変更して2年以内に登記をしないこと 5万円

令和6年4月1日より前に相続や住所・氏名の変更があった場合は、同日から処罰条件の年数がカウントされますのでご注意下さい!!

相続登記は義務化されるのか、相続登記してnetに聞いてみましょう!!
相続登記は義務化されるのか、相続登記してnetに聞いてみましょう!!